こんにちは、くのへ@MasazaneKunoheです。
日曜日の機械紹介シリーズ。
今日は「エアセット」です。
先週の写真をよく見ると、、、
先週の写真を再び見てみましょう👀
はい!!ズーム!!
これはエアピストン弁(弁体はボール弁)でしたね~👀
今日はこちらに注目してみます。
これは「エアセット(または減圧弁)」と呼ばれる機械です。
今日はエアセットを解説します。
エアセット(減圧弁)
前回、エアピストン弁について解説しました。
左端の黒い部分が空気ピストンになっているんでしたね(下図参照)
ここに空気を入れると弁が動きます。
ここで、その空気の圧力が高すぎると異常な速度で弁が動いてしまう可能性があります。
専門的な話でちょっと難しいのですが、「弁の急開閉ウォータハンマ」という事象が起きることがあります。
そこで、空気の圧力を所定の圧力に調整する必要があり、その機能を持っているのが今日紹介するエアセットです。
エアセットはこんな構造をしています
ちょっとむずかしいですね
これに機能を加筆するとこんな感じです
どういう仕組みかというと、まず、最初は次の図のように開いています。
そして、空気が入ってきて、出口側の圧力が上がってくると、空気が隙間を通って上のバネのある部屋に入り、バネを押し戻す力を働かせます。(下図参照)
そして圧力が非常に高くなると、下図のように弁が閉まります。
すると、出口側の圧力が下がるので、また弁が開きます。
弁が閉まる
⇒出口側の圧力が下がる
⇒バネが弁を開ける
⇒出口側の圧力が上がる
⇒バネが戻る
⇒弁が閉まる
⇒、、、、
を繰り返し、出口がいい感じの一定圧力になるように自動調整されるのです。
いや~エアセット、なかなか面白い構造をしています。
ウォータハンマについて
文章中にウォータハンマという単語が出てきました。
ウォータハンマというのは水流が急停止等することで、瞬間的な異常昇圧が起きる現象です。
手をたたくと音が鳴りますよね?
力というのは、F=maで表され、加速度が大きいと大きな力が発生します。
手と手がぶつかると、コンマ何秒の間に速度が0になるので、実はかなりの加速度が掛かっています。そのため空気圧波が発生し、音が鳴るのです。
同じようなことが水でも発生し、いきなり弁がしまると、かなりの加速度が水にかかるので、短期的な異常な水圧波が発生するということがあり、これをウォータハンマと言います。
ウォータハンマは異常な圧力波であり、配管をぶっ壊すことがあります。配管の破壊ではないとしても、異常な騒音を引き起こすので厄介な現象です。
今回の場合の対策としては、弁をゆっくり開閉するようにすればOKです。
エアセットは「ウォータハンマ防止」という明確な目的を持ったものではなく、「弁への空気圧を一定に送って安定した動作をさせる!」というのが目的のものですが、もしも設置していなければウォータハンマの原因になる可能性があります。
エアセット、見えないところで頑張ってくれる機械です!!
以上。
今日はエアセットでした~
あんまり認知されてない機械も頑張ってるんですね~
ではまた来週~
🦅バサバサ~