こんにちは、くのへ@MasazaneKunoheです。
日曜日の機械紹介シリーズ。
今日は「熱電対」です。
こんなやつを見たことありますか?
突然ですが、こんな形のものを見たことありますでしょうか?
こいつは熱電対というもので、温度を測ることができます。
熱電対とは
熱電対とは、産業界で多く使用されている温度を測定する機械です。
熱電対は「ゼーベック効果」と呼ばれる「異なる2つの金属をつなげ、温度差を与えると、金属の間に電圧が発生し電流が流れる」という現象を利用して温度を測る仕組みです。(出典)
ゼーベック効果は「温度差」がある部分で電圧が発生します。下の図がとても分かりやすいと思います。
熱電対は異種金属の「先端の接点」で電圧が生じているわけではなく、「温度差が生じるところ」で電圧が生じています。
(出典)
そのため、計測器と熱電対の間に銅線を使い、そこに温度差が付くと、正しく温度を測ることができません。(下記図)
熱電対の電線には「補償導線」を使います。
上述の通り、熱電対の電線に銅線を使うと、温度を正しく計れない可能性があります。
そこで、熱電対を使う場合は、計測器までの電線には熱電対と同じ種類の電線を使います。この電線のことを「補償導線」と言います。
下記図の通り、補償導線を使うとどの位置に温度差が発生しても、ちゃんと温度差による電圧が発生します。
なお、原理的には温度差が無い部分の電線には銅線を使ってもよいのですが、そこに温度差が絶対に発生しない、と言い切るのは難しいので、一般的には計測器と計測先までは全て補償導線で接続します。
K型 熱電対
一般産業界で良く使われるのが「K型」と呼ばれる熱電対です。
これは、+極にニッケルおよびクロムを主とした合金、-極にニッケルおよびアルミニウムを主とした合金を使った熱電対のことで、さびにくく丈夫なので、よく使われています。
材料の違いで他にもB型などのたくさんの種類がありますが、私が見たことあるのは殆どK型です。とりあえずK型という単語さえ覚えておけば計装設計者と会話できると思います。
この「K型」のような型が重要であるのは、前述の「補償導線」に関係しています。
原理からわかる通り、K型にB型の補償導線を使うと、正しく温度が計測できません。そのため、熱電対を使用するときには、補償導線の選定を間違わないように注意しましょう。
熱電対の丸い物体の中身は、、、
熱電対の構造はこんな感じになっています。
先端の熱電対を絶縁材と保護管(シース)で包んでいるんですね。
では頭の部分はなんでしょうか?(下図)
ここは、電線を接続する端子台が入っています。こんな感じです。
この端子台に電線をつなぐと、熱電対と回路が形成されて温度が測定できる仕組みです。
工場などではこの頭の部分しか見えないですが、ここは端子台なんですね~
以上。
今日は熱電対でした~
配管などに謎の丸っこい物体が付いていたら、熱電対かも!
興味あれば探してみて下さい!
ではまた来週~
🦅バサバサ~