こんにちは、くのへ@MasazaneKunoheです。
日曜日の機械紹介シリーズ。
今日は「赤外線リモコン」です。
テレビリモコンなどに使われていますね。
赤外線で情報を伝える仕組みについて紹介したいと思います。
赤外線リモコン
我が家のテレビの赤外線リモコンはこちらです。
恐らくどのご家庭でも似たようなリモコンを使用されていると思います。
このリモコンの先端の写真がこちらです。
ここに赤外線LEDが付いていますね。
ここから赤外線が出ており、この光をテレビ側で受信して動作します。
ここまでは殆どの方が分かっていると思いますが、その仕組みまではあまり知られていないと思います。
この仕組みが分かると、電子工作で赤外線リモコンを自作できたりするので面白いですよ。
赤外線とは
赤外線LEDはただのLEDの一種です。
レーザーや電波のようなものではなく、ただの光です。
つまり👇こういうものと一緒です。
だいたい950nmくらいの波長の光がリモコンの赤外線LEDとして使われています。
人間が見える光の波長が400~800nmなので、可視光の僅かに外に出たところの波長なんですね。
950nm付近の赤外線が使われているのは、太陽から降り注ぐ自然界の赤外線が少ない領域でノイズが少ないからだそうです。
太陽から地球に届く特定の周波数の赤外線は空気中の水分H2Oに吸収されて地表に届くころにはかなり減衰されおり、周波数940nmがその一つなのだそうです。(こちらの記事参照)
さて、電子工作で使えそうな5mmサイズのLEDがAmazonで40個で900円で売ってました。👇
https://www.amazon.co.jp/dp/B07W5NQWB9/ref=cm_sw_r_tw_dp_X38D3JKHHWCQWZYWQZP4
こんなやつです。
テレビのリモコンも、このようなLEDライトが使われています。
人間に見えませんが、テレビの赤外線センサーには多分こんな感じで見えてますw
冗談っぽく書きましたが、赤外線センサーを擬人化すると、この表現は合っていると思います。
LEDライトの光のONとOFFで信号光だと認識させます
このLEDライトは、電気を流すと950nmの波長の光を『出し続けます』。
これ重要です!!
実はテレビ側の赤外線リモコン受講部は、ずっと検出される赤外線は「太陽などの自然の赤外線だな」と認識するような仕組みになっていて、信号光だと認識しないように出来ています。
信号光だと認識させるため、「キャリア周波数」という概念を昔の天才は考え付きました。
赤外線の光は38kHz(=26.5マイクロ秒)のON/OFFを繰り返す波を使うことにしたんです。
これの分かりやすい図を紹介しているページがありました。
赤外線リモコンの光は、次の図のように38kHz(=26.5マイクロ秒)の間に赤外線のON/OFFを1回させることにしたんです。この38kHzをキャリア周波数と言います。
擬人化イメージはこんな感じです。
この38kHz(=26.5マイクロ秒)でピカピカさせる赤外線、、、これが赤外線リモコンが光っている時の正体です。
さらにON/OFFを使って情報を伝えます
赤外線リモコンの光が38kHzでピカピカしていることは理解して頂けたと思います。
さらに、「ピカピカ光を付けるタイミング」と「全くつけないタイミング」で信号のONとOFFを作ります。イメージはこんな感じです。
キャリア周波数で赤外線がピカピカしているときはON、全くついていないときはOFF、という信号にするのです。
このONとOFFの長さを操って「0」「1」信号を作り出します。
日本では「NEC規格」が広く適用されています。
素晴らしい解説記事がありましたので図の一部を紹介させて頂きます。(詳細はこちらの出典元の記事をご参照ください)
NEC規格は次のようになっています。
最初に「リーダコード」(別称:スタートビット)と呼ばれる9ミリ秒ONの時間と4.5ミリ秒OFFの時間を設けます。
赤外線センサーはこの信号が来たら
「赤外線リモコンの信号が来た!!次からデータが来るぞ」
と認識します。
続いてカスタムコード・データコードと呼ばれる信号が来ます。
「0」と「1」はONとOFFの長さで区別します。
これを使ってリモコンは情報を飛ばしているんです。
あとは情報が正しく伝わったかデータコードの「0」と「1」信号を反転させた「データコード(反転)」にてデータコードとデータコード(反転)を照合し、NGの場合は自然光のノイズなどが邪魔をしたと判別します。
こんな仕組みでリモコンはデータを伝えていました。
最後の方はかなり難しかったかな~と思います
電子工作でリモコン作れます
電子工作をやっている方は、Arduinoなどのマイコンで赤外線信号を自作できます!!
イメージはこんなコードで「0」を作れます。
0.56秒間繰り返す
端子1を10マイクロ秒間 Highにする
端子1を16.5マイクロ秒間 Lowにする
0.56秒間繰り返す
端子1を26.5マイクロ秒間 Lowにする
このようなコーディングをすれば「0」「1」を作れますし、スタートビット等も作れます。
リモコンを自作して遠隔操作できると本当に感動します。
以上。
今日は赤外線LEDでした~
赤外線リモコンを自作して信号を遠隔に飛ばすことができると、本当に感動するので是非挑戦してみてください!!
ではまた来週~
🦅バサバサ~