044 Outlookにアドインを追加する方法

こんにちは、くのへ@MasazaneKunoheです。
Excelだとアドインファイルは「名前を付けて保存」でxlamとして保存すれば作れるのですが、Outlookだとアドインファイルは簡単には作れません。

OutlookのアドインはVisual Studioを用いて作る方法があります。
リボンのアドインを作成する形で、Outlookアドインの作成方法を紹介します。

まずはVisual Studioをダウンロード

まずはVisual Studioをダウンロードしてください

これは結構色々とWeb記事が充実しているので、そちらを見て下さい。
例えばこちらが分かりやすくて優れていると思います。

途中でVisual Studioにインストールする開発環境の選択画面が出てきますが、.NETデスクトップ開発に必ずチェックを入れてください。これが無いと作れません。

Outlookアドインを作成する準備

無事にVisual Studioがインストール出来たら、起動して新しいプロジェクトの作成をクリックします。

次に、プロジェクトで何を作るかを決めます。
ここではOutlook VSTOアドイン(Visual Basic)を選択します。
ここは次の画像のように、Visual Basicでフィルターをかけて探すと良いと思います。
なお、Outlook VSTOアドインは結構 下の方にあり、Visio VSTOアドインやWord VSTOアドインなどと間違いやすいので注意してください。

プロジェクト(:プログラムのデータファイル・フォルダ)を保存する場所を選択する画面が出ます。
今回はデスクトップに「Outlook_Addin」というフォルダを作成しました。ここに保存します。

こんな画面が出てきます。
これで準備完了です。

Outlookのリボンを作る

次の画面のように、右上にある「ソリューションエクスプローラー」の「My Project」を右クリックします。

そして、「追加」→「新しい項目」をクリックします。

そして、下図のような画面が出てきますので、リボン(ビジュアルなデザイナー)をクリック

すると、以下のような画面になります。

この画面をじっくり見てみましょう。
下の赤枠マーキング部が、リボンそのもののイメージになります。

左上にリボンに配置できるコントロール部品が並んでいます。

今回は、この中の「Button」を配置してみます。
Buttonをクリックして、リボン上のボタンを配置したい場所にクリックします。
今回は下図の位置をクリックすることとします。

ボタンができました。この辺りはVBAのユーザフォーム操作とそっくりですね。

作成したボタンがクリック選択された状態(Buttonが薄い枠で囲われた状態)で右下のプロパティを見てみましょう。
プロパティをスライドして下の方に行くと、「Label」のところにButton1と書かれています。
これを「Test」に書き換えて見ましょう。

Testに書き換えると次の図のようになります。

ズーム👀 Testに変わっています。

このようにLabelを書き換えると表示を変えることができます。

ボタンだけではなく、タブやグループについてもクリックしてプロパティを書き換えれば変更できます。

ボタンにマクロを設定する

ボタンにマクロを設定するため、先ほど作ったボタンをダブルクリックします。

すると次のような画面が表示されます。

このコードを読めばだいたい何が書かれているか分かると思います。
ここでは、下の方がボタンが押された時になります。

今回は「Hello Outlookアドイン」というダイアログボックスが表示されるマクロを作ってみました(下図)。これで、ボタンを押したら「Hello Outlookアドイン」と表示されるコードの完成です。

このリボンをOutlookのどこに表示させるか設定する

Outlookアドインを作る上で、とても重要な処理があります。
今回作ったリボンをOutlookのどのウィンドウに表示させるか設定する必要があるのです。

例えばOutlookを開くと表示される次の画面は「Explorer」と呼ばれるウィンドウです。
作成したリボンをこの「Explorer」に表示させる、という設定が必要になります。


Ribbon1.vb[デザイン]タブをクリックして選択した状態にし、右下のプロパティウィンドウの一番上の部分をクリックします(下図参照)。

作ったリボンを選択します。(今回はRibbon1)

そして、「動作」の中にあるRibbonTypeの値をクリックします。クリックして動かなければ、一番右の見えない位置に▼ボタンがあるので、スライドしてそれをクリックします。

そして、Explorerにチェックを入れます。

これで、Outlookのいつもの画面に、作成したリボンが表示されるようになります。

いよいよアドインを試してみましょう

これでアドインは完成しています。試してみましょう。
Visual Studioの上の方にある「開始」ボタンをクリックしてください。

Outlookが立ち上がります。なお既にOutlookが起動している場合はエラーとなり、Outlookの停止を促してくるので、その指示に従ったうえで、もう一度「開始」をクリックしてみましょう。

すると下図のように、アドインタブが出来ており、先ほど作った通りのボタンが表示されます。

アドイン完成ヨシ!!

この状態で、ファイル→オプション→アドインとクリックし、アドイン一覧を見てみると、今回作った「OutlookAddin1」が登録されています。ヨシ!!

ちなみに、アドインを解除する場合には、下の「設定」を押し、対象のアドインのチェックボックスを外します。
アドイン一覧から削除したい場合は、右の「削除」で削除することも可能です。

これをビルドして実行ファイルにします

ここまで出来たら、ビルドして実行ファイル形式のインストーラ化にも挑戦してみます。

先ほどの状態でOutlookを閉じると「開始」の状態が解除されてVisual Studioの画面に戻ります。
戻ったら下図のように「ビルド」の中の「OutlookAddin1の発行」をクリックします。

そうすると、どこに実行ファイルを保存するか問われますので、任意のフォルダを設定します。(下図はデスクトップに作成したOutlook_Addinに設定)

次へを押すと、次にょうな画面が出てきますが、デフォルトの「CD-ROMまたはDVD-ROMから」のままで次へを押します。

最後にこのような画面が出ますが、「完了」でOKです。

先ほど保存先として設定したフォルダを確認すると、Application Files、OutlookAddin1.vsto、Setup.exeの3つのファイル・フォルダが追加されています。

このsetup.exeを実行すると、Outlookにアドインが自動的に設定されます。

これでOutlookのアドイン・セットアップファイルの作成が完了しました!!!

ヨシ!!!

(ちなみに)Outlookのアドインの種類

Outlookの場合、アドインの「管理」の場所に「Outlookアドイン」のような選択肢がありません。「COMアドイン」しかないのです。つまり、Excelのように作ったマクロをxlam形式で保存するような手軽な感じでは作れません。
だから今回の記事のようにVisual Studioを使ったりする必要があったのです。

(参考)Excelだと「Excelアドイン」という選択肢が出てきて、この状態で「設定」ボタンを押すと、.xlamを選択してアドインとして設定できます。お手軽ですね!!

Outlookのアドインを作れると、なんかプロっぽい感じがします。

また、Visual Studioのいい練習になるように思います。


以上。Outlookアドイン(リボン)の作成方法でした。

この情報はかなりレアだと思います!!
ではまた別の記事で~
🦅バサバサ~

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