こんにちは、くのへ@MasazaneKunoheです。
機械紹介シリーズ。今日は「一斉開放弁(いっせいかいほうべん)」です。(リプ纏めはこちら)
デパートの駐車場を見上げるとあります
一斉開放弁って全く馴染みのない言葉ですよね。
でも、結構見たことある方はいるはずです。
デパートなどの駐車場で天井の配管の中に、なんか赤くアピールしている弁がありませんか?
はい、この中にありますよ~
あった!!
はい、ズーム!!
ありましたね~
無機質な配管やケーブルトレイが並んでいる中で、なんか赤くアピールしてますね!!
赤い、なんて赤いんだ!!
これが一斉開放弁と呼ばれる弁です。
メーカの写真の例を↓こちらにアップします。
一般の方は、これを見ても気にしないと思います。
ちょっと弁を知っているエンジニアでも、形状からして、、、「逆止弁?」っていうくらいの感覚だと思います。
この一斉開放弁は消火設備の一つで、こいつの中の弁体が開くと、消火剤がスプリンクラーからバーーーーっと出てきます
一斉開放弁の構造(仕組み)
色々と型式があるのですが、ここでは「減圧型」という型式を紹介します。
断面形状は↓このような構造をしています。
この弁の外に設けた小弁が開くと、「シリンダー」と書いている部分の圧力が小さくなり、1次側の水圧で弁体が持ち上がって2次側に流れる仕組みです。
あっ、ここでいう小弁っていうのは、↓この弁のことです。
実際に用いられている弁の図の例
実際に用いられている弁の図の例がこちらです。
パッと見た感じ 分かりにくいw
でも原理の図が理解できていれば、なんとなくわかると思います。
↑この図の弁の外観写真が↑これです。
上に金色の棒が出ていますが、この弁は仕組みの説明図には出てきませんでしたね。
この弁をスピンドルって言います。
スピンドルはネジになっています。
これをネジネジすると、下にスピンドルが進んでいきます。
すると、弁体が開いた時に突っ張りになるので、弁の開度を小さくできます。
これで一斉開放弁が開いた際の消火剤の噴霧量を、現地工事のタイミングで設定・調整できるんですね!!
消火システムについて
消火システムの例をこちらに示します
この図からも、一斉開放弁が消火材をバーっと撒く弁になっていることが分かりますね
ちなみに、この図はこちらのサイトを参照しました
防災設備のご案内 | 消火設備 | 泡消火設備 | 能美防災株式会社
誤作動すると、、、
「駐車場 泡」で検索すると、誤作動した例が検索に多数ヒットします
↓こんな感じになります。。。
ひーーー😱
泡だらけw
車はガソリンを積んでいるので、駐車場は結構な量のガソリンが貯蔵されてしまいます。
そのため、「油火災」用の泡消火設備が付いています。
一斉開放弁が何らかの理由で動作してしまうと、車はアワアワになります。
結構大変な感じになるので、誤作動防止システムもいろいろと考慮されているんだそうです。
以上。
今日はここまで~
駐車場の天井で赤い弁を見つけたら「一斉開放弁」!!
また来週~
🦅バサバサ
資料
参考にさせて頂いたサイト様情報などはこちら
①千住スプリンクラー株式会社のWebサイト
今回の記事に使わせて頂いた弁資料はこちらから頂きました
図面や取扱説明書、CAD図までDL出来るすごいサイトです。
②能美防災株式会社
スプリンクラー設備などのカタログをDL出来ます
③泡消火設備で消化している動画
火災の時に一斉開放弁が開くとこんな感じで泡がかけられて鎮火するみたいです。
④泡まみれの写真の出典
この記事の写真はこちらの記事から参照させて頂きました。